「今日は私の出番がある気がするんですよね!」
(´・ω・`)一応、このプレイ日記の主役はあなたなんですけどね
▼七月
あまりの暑さに寝苦しくなり起きてしまった。
今日は特に暑い。こんな暑さなのに寝ていられるほうがどうかしているのだ。
孫六「まったく、鬼なんかよりもこの暑さのほうがよっぽど脅威だな」
体調が優れなかったが、それがこの暑さの所為なのか寿命の所為なのか。
どちらにしろあまりの体のダルさに気分が晴れない。
吐き気はない、気がする。しかし、動いたりできない程度かというと、そうでもない。
少なくとも自分の部屋を出て縁側まで出歩くことができる程度には体力はあった。
孫六「水でも浴びれば少しは気分が晴れる、かな……ん?」
縁側まで来たところで庭につくしがいることに気付いた。
きららが出撃できる年になった為、つくしも出撃せず留守番することが多くなっていた。
留守番を言い渡された時は寂しげな顔をして、しばらくは不貞腐れていたが、今は元気を取り戻しているようである。
孫六「つくし、そんなところで何してるんだ?」
つくし「あ、あにさま。鳥が死んじゃってたから埋めてたの」
つくしの足元を見ると確かに土が盛ってあるように見える。
鳥の死骸を見つけてすぐに埋めたのか、庭の中途半端な場所に埋められていた。
孫六は縁側に座りながらつくしに尋ねた。
孫六「そうなのか…よっと。しかし、そんなところに埋めないでもっと他の場所に埋めればよかったのに」
つくし「えー、だってぇ死んじゃったから早く土にかえしてあげたかったんだもん」
孫六「そうかそうか。今頃、鳥も土の中で静かに眠れてるかもな」
つくし「うん、これで成仏できたかな」
つくしはそう満足気に肯き、手足の土汚れを井戸の水で洗い落として孫六の隣に座った。
しかし、特にすることもないのか、足をプラプラさせてボケーっと鳥を埋めた場所をただ眺めるばかり。
つくし「あにさま、あたしたちってなんなのかなぁ」
ボケーっとしていたつくしが不意にそんな事を聞いてきた。
つくしにそんな事を聞かれるとは思っておらず、戸惑う孫六。
孫六「なんだ、いきなり。お前らしくないな」
つくし「だってね、鬼は人を殺すけど、あたしたちも鬼を殺してさ。殺して殺されて死んで、なんの為に生きてるのかなって」
孫六「殺して殺されて、か。そうだな、鬼にしてみれば俺達のほうがよっぽど化け物なのかもしれないな」
つくし「あたしたちは鬼と何が違うのかなぁ?殺して血生臭くて汚くて、みんな死んじゃうんだよ。鬼はなんで人を殺すの?あたしたちはなんで鬼を殺すの?」
人を殺す鬼、鬼を殺す秋葉一族。
人を殺すから鬼を殺すのか?鬼を殺すことが真に果たすべきことなのか?
孫六「恨み辛みがつのって姿を変えたものが鬼だと、俺は思ってる。だから、鬼は恨みを持って人を殺す」
孫六「でも、俺達は鬼にはなんの恨みもない。俺達が鬼を殺すのは正義の為でも、京の人の為でもない。ただ、自分達が生きる為に鬼を殺すんだ」
孫六「俺達は恨みを持った鬼じゃない。きっと、違う何者かなんだよ」
つくし「でも、もし家族の誰かが殺されたら、あたしは悲しいし、きっと鬼を恨むと思うよ」
孫六「それで恨みを持って鬼を殺した時は、俺達も鬼と同じ、鬼を殺す鬼になってしまうだろうな」
つくし「鬼になったらどうなっちゃうのかな」
孫六「さぁ、どうなるんだろうな。殺して殺して殺しきるまで戦うことを止めなくなってしまうかもな」
つくし「そんなのやだよ…。あたしは殺す為になんか生きたくない…」
孫六「ああ、俺もそう思うよ。だから、俺達は鬼とは違うと思うよ…っと」
孫六はそう言って立ち上がろうとしたが、眩暈に襲われてよろけそうになった。
倒れそうになる孫六をつくしは慌てて受け止めた。
つくし「大丈夫?あにさま…。やっぱり、寝てないと…」
孫六「ああ、大丈夫だよ。これでゆっくり横になってればすぐに良くなるさ」
余裕を取り繕ったつもりでいたが、思った以上に声に力がでなかった。
もう、これが最後になるのだろう。
悲しくなる思いと、これで楽になるという思いが混じって思考に溶けた。
その翌日、孫六はこの世を去った。
何を恨む事もなく、ただ、生きる為に命を尽くした。
彼の心には、なんの恨みもなく鬼を殺す一族がどう映ったのか。
第19代当主「孫六」永眠 享年1歳6ヶ月
20代目当主には「弥彦」が就任
▼八月
弥彦の第1子「いろは」誕生
風評が「期待の星」ですよ!
素質も1位なのでまさに期待の星なんですよ!
家族からも期待をビンビンに掛けられてると思うんですが、残念ながら女の子なんですよねぇ…
強くなってこれからの戦いを存分に支えてくれると思うんですけど、子供は…
まぁ、でも、これからどんどん強い子が生まれてくれると思うので、自然と期待もかかってきますよね。
その重圧に潰されずに素直に真っ直ぐ育ってもらいたいですね。
「私が言うのも何なんですが、あまり期待をかけすぎないほうがいいと思うんですよね」
「出来が悪い子でも、ガッカリしないでちゃんと受け入れてほしいと思うんです!」
(´・ω・`)ああ、まぁ、出来が悪い子の責任はあなたにありますからね
「いや、あの、そういうことじゃないくて…」
▼九月
弥彦交神
「今回も弥彦が交神なんですね。今度は男の子が生まれるといいんですけど」
(´・ω・`)あれ?今日は交神の日じゃないんですか?
「ええ、まぁ。その為に早めに来て待ってるんです」
(´・ω・`)へー(興味ナシ)ところで、自分の子供と交神するのって恥ずかしくないんですか?
「なんで、興味なさげなんですか…。まぁ、正直、実の子供とこういう事をするのは恥ずかしいですけど…」
(´・ω・`)自分の子供とイケナイ関係という背徳感で丼何杯いけますか?
「えっと、3杯はいk…って、何を言わせるんですか!!そんな訳ないでしょう!」
(´・ω・`)まぁ、ぶっちゃけ興味ないんですが。交神相手にそういう感情って持つもの?
「馬鹿にしてるんですか…。自分の子供にそんな感情持つ訳ないじゃないですか…あるのは母性だけですとも!」
(´・ω・`)ていうか、ぶっちゃけ交神って何してるの?
「なんで段々テキトーになってるんですか…?えっと、ほとんど雑談とか世間話してたら終わっちゃいますね」
(´・ω・`)コウノトリさんかっ!もっと、言っちゃいけない様なもにょもにょすることヤってるんだろう!
「ヤってなんかいないですから!ていうか、なんてこと言うんですか!?」
(´・ω・`)お話してただけで子供が出来るとか信じてたら少子化対策なんかいらないんだよ!
「なんの話ですか!?だって、成長した子供に会えるのなんてこういう時しかないから、色々話したいこともいっぱいありますし」
「というか、神は元々子供なんか出来ないですから、想像してる様なことなんかしないですから」
(´・ω・`)卑猥な想像しやがって!この痴女めっ!
「…怒りますよ?とにかく、子供を生むというより命を創るという表現の方が適切ですね」
(´・ω・`)はぁ、そうなんですか(興味ナシ)それより、弥彦を待たせてるようですけどいいんですか?
「…(イラッ)もういいです。それでは交神してくるのでこれで失礼します」
(´・ω・`)…まぁ、強い子を生んで、御自身も強く成長してください。
「彼女は一体何をあんなに怒っていたんだ?」
(´・ω・`)…あんたも何をしれっと現れてるんだ。
「いやー、なんか出てきてもよさそうな雰囲気だったから、つい」
「いいわけないじゃないですか。早く戻りますよ」
「あ、わかったから!すぐ戻るから!あ痛たたたたたっ!そんなに引っ張らないで!抜けちゃうから!」
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2012/02/16
秋葉一族